今日の礼拝の中でドラマ「白い巨塔」についてちょっと触れました(な、なんだ、牧師が礼拝の中で「白い巨塔」だって!?お忘れなく、私は世俗牧師宣言している者です)。
観られた方もいると思いますが、財前(ざいぜん)という癌治療において非常に優秀な若い医師は、色々な悪質な方法で、大学病院の教授という地位と、大きな癌センターの所長になるという確約をもらいます。それは彼にとって、これ以上ないというほどの大きなステイタスを意味していました。しかし、その癌センター建築が進められている最中に、自分自身が不治の癌に侵されていることを知らされます。薄れ行く意識の中で彼は友人の医師である里見に一言、言うのです。
「無念だ」
この財前は唐沢寿明が、里見は江口洋介がそれぞれ好演しています。特に唐沢が「無念だ」という時の表情というものには迫真せまるものがあります。私は何度もテープを巻き戻して「これからという時に」その「これからの時」を過ごすことができない男の表情を心に刻みました。なぜなら、「その時」がいつ自分にも来るか分からないからです。そして、こんな聖書の言葉を何度も思い起こしていたのです。
わたしは恵みの時にあなたの願いを聞きいれ、救の日にあなたを助けた。見よ、今は恵みの時、見よ、今は救の日である。 コリント人への第二の手紙6章1節―2節
マック
追伸:「白い巨塔」のテーマソングはアメイジング・グレイスです(ブログDec1 2005参照)。