おえつっていう言葉を知ってっか?声を殺して泣くことだ〜絵本「指きりげんまん」

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ゆびきりげんまん-絵本
小野茂子さんという方が、「指きりげんまん」という絵本を書きました。私が、それを読んで考えさせられたことは、彼女の明るさであります。
 
その明るさは、どこからくるんだろうか、と思わされたのであります。彼女の明るさ。それは、彼女の生きる力、そのものかも知れません。その絵も楽しく、私たちの心を明るくさせます。しかし、現実は、決して、明るく楽しい人生ではありませんでした。
この絵本から推察しますと、茂子さんは、幼いころにおばあちゃんのところに預けられ、おばあちゃんによって育てられたのであります。お父さんとお母さんは、出稼ぎに行っていたようです。
このおばあさんが実におおらかな方だったようで、、茂子さんは、毎日(大自然の中で)犬のしろ、と 猫のチャコ、そして蛙のケロ男たちと遊んでいたのでした。
病気で一時かえって来た父は、すぐに亡くなり、それから、再婚した母のところに行かされて、そこで、いやというほど差別されて、悲しい思いをしたのでした。友達もなく、みんなに、のけものにされて、つらい思いをしたのでした。
日本では、“よそ者”というレッテルをはられると、徹底的に排除されるのであります。見かけや行動が、そこの人たちとちょっとでも違うと、いじめられるのであります。
茂子さんのお母さんが再婚した家族は、とても彼女に冷たかったのでした。「彼女は招かざる客」だったのであります。彼女は、いろんな仕打ちに耐えてきたけど、時には耐えられないこともありました。
「嗚咽(おえつ)」という題で書かれたところを読ませていただきます。

「おえつっていう言葉を知ってっか?声を殺して泣くことだ。おらも、大きくなってから知った。その冬は、特別に寒がった。学校から家さかえって来るだけでも、雪だらけで、顔がつららの様になる。
手なんかも氷の様で、早く、家さ帰って、こたつに入って、おかしを食べながら、熱いお茶でも、飲みてぇなぁ~。、、そう思ったのが間違いだったんだ。
「ただいまぁ~」玄関をあけたとたんに、こたつの上にあったおかしも、みかんも みな なくなった。
ばあちゃんも幸ちゃんも政男君も。みんな知らん顔して、おらがそこにいることさえも、無視した。
あっ!
おら、ここさ帰ってきて、ダメだったんだ。今、帰って来て、ダメだったんだ・・・。
意地悪には、慣れてんのに、ばあちゃんの冷たい仕打ちには、慣れてんのに、
その日だけは・・・、その日だけは、耐えられなかった。
おら、自分の部屋さ行って、布団の中で泣いた。声を殺して泣いた。涙がとまんねぇ~。
胸が苦しい。息が止まるくらい、声を殺して、泣いた。泣いても、泣いても、泣きやまねぇ。
顔も、体も、手も、足も、心も、こんなに冷てぇのに、こたつにも入れねぇ、、  おらの人生って何なんだ!
 
悲し過ぎると、言葉はない。苦し過ぎると、言葉は空しい。 淋(さび)し過ぎると、言葉は、切ない。
どんなに勉強したって、おらの辛さをあらわす言葉なんかない。
おらの人生、どこで、どう間違ったんだべ・・・?
あの日から、おら、笑顔がなぐなった。(そんな事ないよ。陽子は明るい子だよ。)
あの日から、おら、素直でなぐなった。(そんな事ないよ。陽子は、やさしい子だよ。)
あの日から、おら、いっつも外にいる。(そうだねぇ~。)

茂子さんは、書いています。「どんなに勉強したって、おらの辛さを、表す言葉なんかない。」
 
本当にそうです。私たちには、言葉で表すことができない感情があるんです。でも、、茂子さんは、その辛さに立ち向かった。そして勝ったんです。
でも、この世には、その辛さに負けてしまう人がたくさんいます。日本では、毎年3万人の自殺者がいると報告されています。それも、報告されていない、本当の数は、18万人だという話であります。
どうして3万人が18万人になるのかよくわからないのですが、数の問題ではありません。ひとりでも自殺する人がいてはいけないのであります。
茂子さんは、そういうことを考えていたのでしょう。それで、茂子さんは、「まだ見ぬ友へ」という文章を書いています。

(飛ばしながら読みますが)・・・・悲しい、辛い事もいっぱいあったけど、イヤな事も死ぬ程、あったけれど、おらの人生、これでよかったと、思っている。
ひねくれてもいねぇ。悲観的でもねぇ。おら、おらの人生、一生懸命、生きてきた。
これからも、これからの、おらの人生も、きっと、一生懸命、生きて行く。後悔しない人生を、生きて行く。
なぜって、、知ってっか?「自分の人生は、自分でつくっていくものなんだ。」
・・・・・・
まだ会った事もない友(とも)へ。
うんだから、あんだも、がんばらいんね。辛い事があっても、負けんすなね。
・・・・・・そして約束しよう!いつか会おうと。かならず会おうね。
それまで、あんだも、がんばらいんね。辛い事があっても負けんすなね。
指きりげんまん。・・・・///////

この本は、茂子さんのように辛い思いをしている子供たちに、そういう人たちのために書かれたもののようです。“負けちゃだめ。がんばりなさい。・・・指きりげんまん”であります。
茂子さんは、自分でそういうところを通ってきたから、“もう死にたい”“死んだら、楽になる”と思っている人たちに、、、“そうじゃない” だから、“がんばりなさい。そうすれば、きっと「おらの人生、これでよかった」と思えるようになる”ということを伝えたかったのだと思ったのであります。
ロバート・イ




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Posted by SANBI.us