ちいろばの恵み

▶︎ 命の水の泉から


ピアニスト野田常喜プロフィール:
幼少より両親の歌う姿を見て育ち、自然と歌声に合わせて七歳にして教会で伴奏を始める。大阪音楽大学ピアノ科卒業、ピアニストとしての演奏だけでなく、音楽プロデユーサーとしても活躍。透明感のある音色はさまざまな表情を映しだし、聞く人の心に深く語りかける―

このピアニスト野田常喜さんという方を我が家に8日間お迎えすることになった。というのは、地中海ソプラノの工藤篤子さんのコンサートをサンフランシスコ地域で行うことになり、工藤さんの伴奏者として野田さんは日本から来られ、私はそのお世話をすることになったからだ。いわばイエスさまをお乗せしたちいろばと同じ役目だ。
事前に食べ物で嫌いなものがあるかどうかきいてみたところ、「胃腸が悪いので、なるべく日本食でお願いします」というメールがきたので、献立に頭を悩ました。私が調理するもので、お腹をこわしたらコンサートが台無しになる。教会の方々に祈ってもらった。
当人が到着して会ってみると緊張すると胃腸にくるので気をつけているということだけだった。そんなに神経質になることもなく、胃腸薬を飲みながら、キムチさえ、食べてくれた。さすがプロでコンサートの合間に寸暇を惜しまずピアノに触れている。連日彼のすばらしいピアノの音色に浸るという恵みを受けた。それだけではない。常喜という名前からして、きっとご両親がクリスチャンだろうと、質問したところ、とつとつと京都弁ですばらしい証をしてくれた。
野田常喜さんのご両親は婿養子で結婚する前に常喜さんのお母さんはお父さんに導かれて、クリスチャンになった。常喜さんの母方のおじいさんはその際、ちょっと教会に顔を出したこともあったが、気に入らず、それからは家庭内で常喜さんいわく、子供ながら目のあたりに宗教戦争をよく見たという。それでもいつもお父さんは黙々として、自分の信仰生活は守りつつ、町内での神社の清掃などは欠かさず勤めたという。
お祖父さんが年取り、介護が必要になってきた。お父さんはこの時とばかりに彼にとっては義父にあたるおじいさんの世話をした。まだらボケの間で、頭がハッキリした際、おじいさんは、お父さんに「わしの負けや」とつくづく述べたという。そして常喜のお兄さんの牧師さんから、洗礼を受けて召されたそうだ。
久しぶりにさわやかな証をきいた。ちいろばの役目はほんのちいさな主へのご奉仕だが、いっぱいいっぱい恵みを受けるのだ。
竹下弘美


にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ
↑↑ キリスト教ブログランキングに参加しています。 よろしければ応援クリックをお願いします。