聖歌「歌いつつ歩まん」と日系アメリカ人一世

▶︎ マダムの福音書

「あなたは国を出て、親族と別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい。」

この旧約聖書の創世記に書かれているみ言葉は、神様がアブラハムに語られそれに答えた彼が、生まれ育った地を離れ将来のイスラエルなる異国に出ていくところです。

この聖句を私自身の人生に照らし合わせてみると、なぜか自分に語られているような気がしてなりません。

日本と言う生まれ故郷を出て、親族と別れ、父の家を離れ異国で暮らす事は自分自身で選んできたと思っていましたが、今思うと、そんな大胆な事をなぜ自分が選んだのか不思議な気がします。

言葉、文化、法律、考え方、育ちかた、食べ物の違いなど今までとは違う世界です。今のように SNSがない時代、悩んだ時に友人、家族と気軽に話したり会って相談したり、ただの憂さ晴らしをしたりする事もままならず・・。

ひとりぼっちの自分を見てホームシックになったり、南カリフォルニアのように季節感がない土地にいると、四季折々に変わってゆく、美しい日本の景色や行事が恋しくて仕方がなかったりと、ちょっぴり寂しい思い出が心をよぎります。

でも、今ではそれらの出来事など時々チラッと思い出す程度で、毎日が祝福に溢れた素晴らしい現実に、あー、知らないながらも起こった出来事の背後にはずっと神様の導きと守りがあったのだと感謝する事ばかりです。

ところで、ロサンゼルスに来てから、日系アメリカ人一世(日本からの移民)の方々と教会で知り合う事ができました。皆さん、私の悩みなど足下にも及ばないほどの苦労をされてきた方々ばかりです。

色々な事情で仕事を求めて船で何ヶ月もかけてやってきて、差別や貧しさの中で必死に働き、その挙げ句に日本とアメリカが闘う戦争(第二次世界大戦)に巻き込まれ、強制収容所に何年も入れられて、今まで苦労して築いてきた家も財産も、すべて失いました。

戦後、収容所から帰還、無一文から再出発してきた方々です。でも、皆さんから愚痴を聞いた事はありませんでした。

苦労している同じ日系人の同胞を助け、黙々と誠実に働き、「後(のち)知るべし」と言って、後になったらわかるよと、何事も神様に委ねて生きる姿は多くの事を私に教えて下さいました。

YouTube 【聖歌】歌いつつ歩まん (Singing I Go)


歌いつつ歩まん (Singing I Go) – マツオユリ

日系アメリカ人一世のクリスチャンの方々に好きな賛美歌をお伺いしたところ、”うたいつつあゆまん” と言う聖歌がダントツで、驚いた事があります。

”主にすがるわれに、悩みはなし、十字架のみもとに荷をおろせば、うたいつつあゆまん、ハレルヤ、ハレルヤ、うたいつつ歩まん、この世の旅路を”と言う歌詞ですが、この曲をいつも歌いながら、励まし合って来られたのだと思います。

幸せいっぱいの人が歌った歌ではなく、苦労されてきた日系人一世の方々が歌うこの賛美歌は、いぶし銀のように味わい深く、心の奥底に響ます。

神様の不思議な導きで、生まれ故郷日本から異国のアメリカと言う国に住んでいるわたしも、この一世の先輩たちと同じように今日も”歌いつつ歩まん、ハレルヤ”と神様を賛美し、信仰の友と励ましあいながら生きていきたいものです。

マダム(a.k.a.マツオユリ)


にほんブログ村 哲学・思想ブログ キリスト教へ
↑↑ キリスト教ブログランキングに参加しています。 よろしければ応援クリックをお願いします。