そのおばちゃんは週にニ、三度、ダウンタウンからやってくる。そしてダメもとで色々なことを要求してくる。何度か約束をして、色々なことをしてあげたことがあるのだけど、その約束はことごとく破られた。「あの時の約束はどうなったんだい」と言っても、どこ吹く風、タバコをふかしながら帰っていく。
ある時、いつものようにあることをお願いしてきた。色々と話しあい、結論から言うと「貸ししてくれ」という要求に「応じた」。でも、その時は自分の前に座っていただき、彼女の目から視線をそらさずにじっと見つめ「信じているよ」と言葉を繰り返した。
その後、しばらく、彼女が教会を訪ねてくることはなくなり、「やっぱりだめだったのか」と半分諦めていた。しかし、一月ほどだった時だろうか、教会にある私のメールボックスの中に貸していたものが入っていた。私はその時、彼女との一件をすっかり忘れており、思い当たる節がなく、これは何だろうかと思いめぐらしていた。
数日後、彼女がやってきた。そして、ニコニコしながら言った。「Did you get it? 」。はぁ~ん、そうだったんかい。私は嬉しくなって「I am proud of you!」と笑った。おばちゃんは、その時、今までに見たこともない自尊心に満ちた笑顔を見せた。
願っているものが与えられるということではなく、信頼に応え、自分の責任を果たすことができた時に、人は本当の喜びにあずかれるのですね。
Soli Deo Gloria! マック
追伸:「援助」ということに対して、自分なりの基軸を模索中です。