リメンバーミー

平日の夜九時、教会の入り口に続く階段には子供から大人まで多くの人たちが座っていて談笑しています。そして、いたるところから陽気なマリラッチの歌声が聞こえてきます。グアナファトは夜の街を楽団と共に歌い、踊りながら練り歩くことで有名です。明朝の学校は?仕事は?と見ていて心配になりますが、彼らは「今」という時を家族や友人たちと楽しむことを大切にしているのだということが分かります。
この街を舞台とした映画「CoCo:リメンバーミー」は過去に起きた悲しい出来事ゆえに代々、音楽に触れてはいけないという家族と少年を描いたもの。また亡くなった人の写真が家に飾られなくなり、家人の思い出から忘れられると、その人は死後の世界で消滅してしまうというもの。これらは明らかにキリスト教の死生観と異なりますが、大切なメッセージが語られているように思えます。
グアナファトは音楽と日常の思い出を大切にする人たちで満ちていて、映画と現実の境が失われるような不思議な感覚を覚えました。この度は姫二人との珍道中となりましたが、遊び心で満ちた、見たことのない美しい街の光景を大切な思い出として心にストックすることができました。
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