ニューメキシコに出発する朝のフライトは7時半でした。そのために余裕をもって5時半に家を出るべく、さぁ、スーツケースをトランクに積もうという時にそのスーツケースの取っ手の一つがボキッと折れてしまいました。中身を他のスーツケースに詰め直す時間もないので、取っ手を失ったトランクを抱きかかえ(笑)、私達は空港に向かいました。
夏休みの空港は長蛇の列でしたが遅れることなく搭乗し、時間通りにニューメキシコ、アルバーカーキーに到着しました。預けていた二つのスーツケースとカバンをバッケージ・クレームで待つこと数分、荷物は速やかにでてきました。しかしながらあのスーツケースを取り出そうとしたとき、残された最後の取っ手もボキッと取れてしまい、さらにはその晩、そのスーツケースが閉まらなくなっていることが判明しました。そこで私達はそのスーツケースと旅先でお別れすることにしました。
車であっても飛行機であっても、私達は家族で旅行に行く時は炊飯器と米、レトルトパック、カップラーメンを忘れません(これで食費はそうとうに節約できます)。さいわい壊れたスーツケースの中身はほとんどが食材でした。ですから私達がすべきことは、とにかく食べて減らすということで、そうすることにより荷物がどんどん減って心身ともに身軽になっていく自分を知ることは楽しいことでした。
旅に出るということは、見ること、聞くこと、触れることをムシャムシャと食べることかと思います。カタチあるものは必ず壊れて失われますが、心に貯えられているものはいつまでも消えることはなく、その人の血肉となっていきます。
マック