先日、ブラジルで格闘技をしながら生活をしているホジマール・トキーニョという青年のドキュメンタリーを見ました。彼には10人の兄弟姉妹がいて、貧しい生活ではありましたが、母一人でこれらの子供達は育てられました。ある時、自分に格闘技のギフトがあるということを弟が認めてくれて、自分の持っている全財産の100ドルを彼に手渡してくれたというのです。
それによって彼は大都会のリオデジャネイロに一人出て行き、そこにあるジムで練習を続けています。以前、ブラジルに行った時に、このリオで伝道しているという私の同級生に会いました。幼子を抱えたこの家族は、日常的に「銃声」が聞こえると言っていました。リオはカーニバルでも有名ですが、とてもワイルドな場所としても有名です。
彼は日中、誰よりも熱心に練習に没頭します。お金がないのでジムが提供している一部屋のアパートに4人の仲間と共同生活。彼のまじめさに共感してくれた近所のレストランのオーナーが食事を提供してくれながらのハングリーな生活です。
夜になるとルームメイトたちは皆、リオの夜の街に繰り出して行きます。しかし、彼は一人、部屋に残り、日中の猛練習で疲れきった体を休めます。そして、毎晩眠る前に小さな聖書を開き祈ります。彼は試合が始まる前にも祈ります。「自分の勝利だけではなく、自分を打ちのめそうとする相手のためにも祈ります。相手がケガをすることがないように」と。
ある日、試合が行われました。彼は圧倒的な強さで勝利しました。その勝利の判定が出た瞬間、彼は抑えきれない喜びを表現する前に、リングにかがみこんで神に祈っていました。
後日、その試合で手に入れた報奨金で嬉しそうに金物屋に繰り出して、母親が欲しくても変えなかった鍋やら釜を幾つも買って、大きなダンボールに詰めて、10時間かけてバスに乗って帰省します。彼はこう言っていました「私にとって、一番大切なのは神様です。そして、次に家族です」。彼の生活はこの信念からぶれずになされているように見受けられました。
一目見ても明らかなのですが、彼は経済的に豊かではありません。おそらく私達アメリカや日本に住んでいる者達は彼らの何十倍、いや何百倍もの富を得ています。しかし、このドキュメンタリーには静かな幸せが映し出されていました。決して派手ではありませんが、彼の確信と平安に満ちた日常が確かにそこにはありました。
なぜなのか。なぜ、この質素な彼の日常にこのような平安や喜びがあるのか。「何かを獲得する」ということで考えれば、彼は何も獲得していません。しかし、彼の日常には愛が注がれていました。身の回りには何もないのですが、ジーザスが言われたように神に愛されているという彼の日常は、欲しい物を何でも手にいれているような私達の心にも訴えてくるのです。そして、彼には家族への愛がありました。貧しいけれど家族が互いに寄り添いあって、助け合って生きていく、私達の多くが失いつつあるものを彼は持っていました。
暑い夏、心の中にさわやかな風が吹きぬけていきました。

マック
彼が昨今の空前のMMAバブル(総合格闘技は現在、巨額の富をつかみ得るメジャースポーツへと加速度的に進化しています)の渦中で己を失わない強い信仰に支えられていることを祈ります。
たしん
ほんとにそう願うよ。もし、彼の名を聞いたら教えてくださいな。それと、ごめん、ビデオの約束、忘れていないからね(きわめて汝と我の個人的な内容)。
あの元サッカーブラジル代表のビスマルク(日本のヴェルディー、アントラーズに所属していた)なんて、ほんとに謙虚でいい奴だったね。
フューリーFC5 ブラジル最強ミドル級はホウジマーウ・トキーニョに!
Kさん
この記事を見てくださって、トッキーニョのニュースを教えて下さってありがとうございます。これから大きな舞台に立つことになるでしょうが、一ファンとして応援しています。また、彼について何か分りましたら教えていただけましたら嬉しいです。