昨日、沖永良部のことを書いたけれど、この島は鹿児島から船で18時間南下したところにあるナイキのロゴマークの形をした島である。島はさんご礁で囲まれていて、海の美しさはあえて説明するまでもない。島を一周するのもたいして時間はかからない。
以前にも書いたが「南の島のフローネ」に憧れていたワシにとって、その島での生活は楽しいものであった。娯楽がほとんどない。あるのは四方八方、海だけ。そこで、何をするかって?することは一つしかない。そうだ、釣りだ!
とにかく海が澄んでいるから、仕掛けを投げても水面下にある餌から重りまでが丸見えなのだ。そして、そこに集まってくる魚も丸見えなのである。おまけに釣れてくる魚たちは観賞用の熱帯魚のような姿形なのである。あそこの2年でワシは一生分の釣りを楽しんでしまったようにも思える。
そんなわけで、その島にある小さなM釣具店にはよく行った。そこの釣具店について確か野田知佑さんも書いているのだが、とてもユニークな店なのだ。小さな昔ながらの店なのだけれど、買いたいものをカゴに入れて、オヤジさんの所に持っていくと、まずこう聞かれるのだ。「どこに何を釣りにいくんだ?」地元のポイントを一つ言うと、そのオヤジさん、カゴの中の品を一つ一つ手にとって、ある物はカゴに戻し、ある物はカゴから出してしまうのだ。そして、一言、こう言う。「今日はこいつらは、いらねぇよ」。私は心の中で思う「ちょ、ちょっと待ってよ、オヤジさん、商売しているんだろー」。決して愛想のいいオヤジさんではなかったけれど、私はこのM釣具店をワールドクラスの釣具店だと今でも思っている。
今の自分には必要ないから、必要な時まで与えてくれない。これは、よくよく、考えると、ありがたいことだよね。2歳の子供が願うからって、ナイフをあげる親がいるかい?ワシは牧師だから、神に願いを祈る。でも、願いが叶えられないこともある。そんな時、いつもあのオヤジさんの顔を思い出すんだ。
マック
私の職場の奄美大島出身の女の子によると、沖永良部島というのは奄美諸島で唯一、ハブがいない島なのだそうです。
そのとおり!沖永良部にはハブがいません。そのかわりに台湾カブトムシ、ヤモリ、そして黒虫という輩が勢力をもっています。これらの楽しい仲間については、いつか書きましょう、いや、書かねばなるまい!